平均年収は721万円！世界のトヨタを支えるデンソーの平均年収や評判について解説！

本記事では、世界でも業界のトップ企業として数えられるデンソーの平均年収やデンソーの評判などについて解説していきます。

デンソーってどんな会社？

デンソーは、連結売上収益4.9兆円、連結従業員数168000人を誇る、日本最大規模の自動車部品メーカーです。

デンソーは日本だけでなく、世界の中でも有数の自動車部品メーカーの地位を築き上げており、世界の市場シェアランキングにおいては、ボッシュに次ぐ第二位のシェアを誇ります。

これは、売上に占める海外比率は54%と国内よりも売上を上げていることが要因と考えられます。

実際、デンソーの海外拠点は130を超えており、日本拠点の２倍以上の拠点を海外に構えています。

デンソーの事業内容

デンソーの会社案内によると、デンソーは「サーマルシステム」「パワートレインシステム」「エレクトリフィケーションシステム」「モビリティシステム」「センシングシステム、セミコンダクター」「非車載事業（FA）」「非車載事業（農業）」の大きく７つの事業を展開しているようです。

各事業の概要は以下の通りです。

また、デンソーでは、「電動化」「先進安全／自動運転」「コネクテッド」「非車載事業（FA／農業）」を注力分野として据えています。

デンソーの労働環境

デンソーの労働環境について、社風と働きがいの観点から解説していきます。

デンソーの社風

オープンワークの口コミによると、

大企業であるがゆえ、意思決定が遅い場面もある、しかし最近では、変わりゆく業界の流れで意思決定が早くなった気もします。また、若手、中堅をリーダーにしていこうという流れも出てきたため、やる気のある社員は今度も成長していける文化が育ってきている。

車の品質を担保するため、初期流動活動を積極的に行っている。企画、開発、生産の各フェーズにきちんとした節目が設定されており、そこに向けて準備や報告にあたってのエビデンスを揃えていく。石橋を叩いて、良いものを商品化する。何か不都合があるとなぜなぜを繰り返す。突出したものを作るより、世に出て不具合が絶対ないようにすることが重視される。

良くも悪くも古い体制の会社。新型コロナの影響でテレワーク推奨が通達されているが、顔を合わせて仕事をするべきという思想の役職がいる部署はテレワークができない。全社通達と、実際の現場でアンマッチが起きており、トップの想いは末端に落とし込まれない。

基本的には年功序列である。やりたいことがあれば、時間はかかるかもしれないが挑戦させてもらえる風土がある。最近では、社内公募という人が足りていない部署が他の部署に対して人を公募しマッチすれば上司の承認なしに部署移動できる制度が活発に利用されている。

などの意見が寄せられていました。

デンソーはトヨタグループからスピンアウトした自動車部品メーカーのため、トヨタとの強固な関係性があります。そのため、トヨタの業績が悪化しない限り仕事が無くなることはほとんどありません。

また、世界のトヨタの自動車部品を担っていることもあり、安全性に対する意識は非常に高いです。社内の審査には面倒な手続きがあるほど安全性は大事にしています。

また、チームで仕事をする文化が多いため、お互いに助け合う雰囲気があります。困ったときは相談をすれば親身になって考えてくれる社員も少なくありません。

そのほか、真面目で堅実な社員が多いようです。

デンソーの働きがい

オープンワークの口コミによると

基本何でも任せてもらえて、自分から動ける人なら楽しみながら働けると思う。その分厳しさやキツさもあるが、何でも挑戦できると思ってやれる雰囲気がある。

製造ラインを担当していますが、働きがいはありません。中間管理職ですが上から言われ、下から要望をいわれなど板挟み状態。自分より年上の方でも仕事ができない人はいっぱいいます。そんな中給与が倍以上もらっていることを考えるとモチベーションが上がるわけがない。

先進安全技術、電動化技術といった今後の成長領域を担当している部署はモチベーション高く取り組めるのではないかと思う。一方、成熟市場、縮小分野は、技術開発要素が乏しく、働きがいという点で満足できないといった声もある。

研究開発への投資に対して積極的な風土が根付いている。しっかりと提案できれば自分がやりたいと思ったことをすぐに実行に移すこともできる環境だと感じる。それに伴い、当然アウトプットが求められるが、技術者としては非常にいい環境で仕事ができると感じている。

などの意見が寄せられていました。

デンソーの働きがいに関しては大きく２極化している印象を受けました。自分のやりたいことに挑戦している社員や、刺激や学び多い部署に配属された社員は比較的やりがいを感じる瞬間が多いようです。

一方で、上司の指示に従い淡々と仕事をこなす社員も一定数いるため、自分のやりたいことができずモチベーションを保てない社員や自分よりも仕事のできない社員が自分よりも高い給与をもらっていることにやるせなさを感じる社員もいるようです。

デンソーの平均年収はどのくらい？

デンソーの2020年度有価証券報告書によるとデンソーの平均年収は約721万円であることが分かりました。

dodaによるとメーカー業界の平均年収が約453万円であるため、デンソーはメーカー業界平均と比較して約1.5倍強と非常に高い給与水準であると言えます。

ちなみに、メーカー業界の中でも自動車・輸送機器メーカーだけの平均年収は約477万円で、自動車・輸送機器メーカー単体の平均年収と比較してもデンソーの平均年収は高水準であることが分かります。

また、デンソーの平均年齢は43.8歳で平均勤続年数は22.0年です。ちなみに、労働政策研究・研修機構によると、日本の平均勤続年数は12.4年であるためデンソーは勤続年数が非常に長い企業であることがうかがえます。

これはデンソーが年功序列的側面を持っていて、長年勤めることで安定して高い給与水準を維持することができる点、福利厚生が充実している点が理由だと考えられます。

年齢別の平均年収

2021年９月時点でのオープンワークによると、年齢別の年収は以下の通りです。

※口コミから算出した金額となり、実際とは異なることもありますのであくまでも参考程度にご覧ください。また、口コミに掲載されている年齢のみこちらには掲載していますので、全ての年齢を網羅しているわけではありません。

デンソーでは、年功序列の文化があるため、５年単位でみると100万円～150万円程度年収が上がるようです。昇格については数年に一度昇格の機会が訪れ、そのたび年収が一気に上昇するようです。

また、35歳になると年収1000万円を稼ぐ人もいるようで、40歳を超えると平均年収が1000万円を超えてきます。

職種別の平均年収

2021年９月時点でのオープンワークの口コミを参考に職種別の平均年収を算出すると、以下の通りです。

※口コミから算出した金額となり、実際とは異なることもありますのであくまでも参考程度にご覧ください。また、口コミに掲載されている職種のみこちらには掲載していますので、全ての職種を網羅しているわけではありません。

デンソーの職種別年収では、営業職、エンジニア・SE職の順に平均年収が高いことが分かりました。一方で、製造部門は今回比較した職種の中では最も低い平均年収でした。

年収範囲からお分かりいただけるように、デンソーの多くの職種で年収1000万円を超えることができるようです。また、営業職や技術では2000万円近く稼ぐことも可能です。

競合との平均年収比較

デンソーと同じ自動車部品メーカーの競合である日立製作所、住友電気工業、豊田自動織機、パナソニック、アイシン精機、日本精工、トヨタ紡織、ジェイテクト、豊田合成、小糸製作所と平均年収を比較してみました。

各社ともに2020年度の有価証券報告書を参考に年収を比較してみました。

デンソーは今回比較した11の企業の中では５番目に高い平均年収であることが分かりました。

dodaの調査によると日本の平均年収は約409万円であるため、日本の平均年収と比較するとデンソーを始め、今回比較した企業の平均年収は高水準です。

ただ、各会社毎に事業規模や収益性、給与制度などが異なるため、あくまでも参考程度にご覧ください。

ボーナス・評価制度

デンソーの公式ホームページの募集要項によると、デンソーでは７月と12月の年に２回ボーナスが支給されるようです。また、昇給は毎年４月に行われるようです。

ボーナスは業績にもよりますが、基本給の３ヶ月～６カ月分が支給されているようです。

デンソーでは、MBO（目標管理）の制度を導入しています。年度初めの目標がどのくらい達成できたかを上司が判断して評価するようです。

とはいえ、評価は上司に依存している属人的な評価制度のため、上司による好き嫌いで評価が変わるようです。

また、デンソーでは、年功序列が基本のため同期間で差が出ることはほとんどありません。

デンソー社員による年収・給与制度への口コミ

デンソーの現社員・元社員から寄せられた年収に対する口コミをオープンワークを参考にご紹介します。

ポジティブな口コミ

日系メーカーの中では非常に高水準だと思います。福利厚生などは給与以外で確定拠出年金が月１万円弱補助されていたり、年間で自由に使うことのできる数万円相当分のポイントがもらえたり、自社株購入時に10％の補助がもらえたりと充実していると思います。

基本給だけでなく、各種手当が充実しており、給与には満足している社員が多いと感じる。残業手当についても、残業した時間に対して全て支給されるため、不満はない。

業務の内容（業績）と仕事への取組み（職能資格に対して）について、面談を経て毎年評価される。年功序列であるため、昇格直後は評価が低くなったり、逆に昇格直前は高くなる傾向はあると思う。しかし、仕事ができる人は昇格も早いため、ある程度は適切な評価がされていると感じる。

ネガティブな口コミ

基本給は低め、技能職種は製造部で残業、夜勤手当込みで稼ぐように設定されているため、製造部以外に配属されると給料は絶望的に少ない。また、大規模リコールと感染症の影響により、全社員が残業ゼロとなり、ボーナスも減らされた。

一般的な年功序列。サプライヤーとしては高いが、トヨタ自動車と比べると劣る。最近は残業時間に対して厳しい部分があるので、恒常的にがっつり働くことはあまりできない。

360℃評価やマトリックス評価も導入されておらず、上司のいうことに自分の意見は言わずにYESマンであれば高評価される。一方で上司に好かれなければ、いくら優秀な人でも全く評価されない。優秀な才能よりも上司にYESマンであれば高評価をされて出世するため管理職になればなるほど自分の考えがない人が多い。

デンソーの年収や給与制度に関する口コミは賛否両論がありましたが、概ね満足している社員が多いようです。理由としては、業界の中でも高水準の給与をもらえること、福利厚生が充実していること、残業代がしっかり支払われることなどが挙げられます。

とはいえ、年功序列で評価は課長に一任されているため満足感がない人も一定数いるようです。

近年では、大規模リコールや感染症の影響で残業ゼロになっているため、基本給が比較的低い若手社員は残業代で稼ぐことができず、残業をする手法では年収が高まらないことには留意が必要です。

デンソーで働くメリットとは？

デンソーで働く２つのメリットについてご紹介します。

業界内でも高い給与水準

デンソーは自動車部品メーカーの中では比較的高い給与水準を誇っています。基本給の中に各種手当が含まれているため、基本給が高めに設定されています。また、賞与は多ければ６カ月分が支給されるため、非常に良い待遇がいいです。

年収で言うと、係長前で700万円、係長で700万円を超え、課長クラスになると1000万円を超えてくるようです。

デンソーに長く勤めれば勤めるほど年収が高まるため、長期に渡ってデンソーに勤めている社員も少なくありません。

やりたいことに挑戦できる

デンソーでは、大企業のイメージとは裏腹に自ら意見を発信すればやりたい仕事に従事することが可能です。特に研究開発職の人は投資額が競合他社と比較しても巨額の金額を費やしているため、やりたい仕事ができないことはあまりありません。

自らやりたいと発信できる人には働きがいのある職場環境ではないでしょうか。

デンソーで働く前に知っておくとよいこととは？

デンソーで働く前に知っておくとよい２つのネガティブな事項についてご紹介します。

課長までは年功序列

デンソーは年功序列の文化が根強く残っているため、課長（年齢で言うと30代後半頃）までは年功序列で昇進昇格が行われます。

そのため、どんなに頑張っても同期や仕事をしない先輩との差がつかないことに憤りを感じる社員も少なくないようです。

近年では、成果を正確に評価する制度を導入し始めたようですが、実態は上司による裁量が大きいため、制度は形骸化しているようです。

IT化が遅れている

デンソーは、伝統的な日系企業文化の強い企業と言われています。例えば、社内の承認プロセスが煩雑であること、情報はデータベース化されておらず属人的であること、書類は紙ベースで処理されることなど、ITリテラシーの高い若者世代にとっては煩わしくモチベーションが下がるような業務も行わなければならないです。

会社として変化しようと奮闘しているようですが、現場ではまだまだIT化は進んでいません。

デンソーに向いている人は？

デンソーに向いている人は以下の特徴がある人です。あくまでも考察ですので、転職の参考程度にしてください。

1. 安定した仕事につきたい人
2. 長い間同じ企業に勤めたい人
3. 福利厚生が充実している企業に入りたい人
4. 自動車が好きな人
5. 真面目な人
6. チームで仕事がしたい人

デンソーに転職するには？

デンソーへの転職は簡単ではありません。デンソーへの転職を成功させたいのであれば、転職エージェントの利用をおすすめします。

転職エージェントでは、実績の豊富なキャリアアドバイザーが内定まで手厚くサポートしてくれます。面接対策などの選考対策も行ってくれます。

また、転職エージェントだけの非公開求人をご紹介することも可能です。あなたの希望に合った求人が低倍率で見つかることもあります。

転職エージェントは求人の数や対策の手厚さなどの質が異なるため、複数の転職エージェントを活用しながら転職活動を行うことをおすすめします。