平均年収は驚愕の1011万円！日本最大手の化学メーカー三菱ケミカルの年収について解説！

本記事では、総合化学メーカ―の中で日本国内最高売り上げを誇る三菱ケミカルの平均年収や三菱ケミカルの評判などについて解説していきます。

三菱ケミカルってどんな会社？</h2>

三菱ケミカルは連結売上収益約3.2兆円、連結従業員数約69600人を誇る、日本最大級の総合化学メーカーです。

三菱ケミカルの事業内容

三菱ケミカルの採用ホームページによると、三菱ケミカルでは「モビリティ分野」「IT/エレクトロニクスディスプレイ分野」「パッケージラベル/フィルム分野」「メディカルフード/バイオ分野」「環境エネルギー分野」「基礎素材分野」の６つの事業分野があるようです。各事業分野については以下の通りです。

三菱ケミカルの労働環境

三菱ケミカルの労働環境について、社風と働きがいの観点から解説していきます。

三菱ケミカルの社風

オープンワークの口コミによると、

良くも悪くもトップダウンの雰囲気があります。評価制度が年功序列でなくなりましたが、そう簡単にトップダウンの雰囲気が変わるようには思えない。また、社員や協力会社の安全を守る風土は確実にあると思う。

売上よりもコンプライアンス重視。コンプライアンス重視のため、意思決定のスピードがかなり遅い。このため、現場の士気は低い。一方、同業他社に対して給与水準は高い。ワークライフバランスも良く、残業時間の短さ、有給の取得のしやすは非常に良い。

安全や法令順守への意識が極めて高い。しかし、安全が優先されるあまり、新しいことへチャレンジするハードルが高く、近年は無難なルーチンワーク作業の割合が高くなってきている。経営層からは新しいことへのチャレンジを要求されるが制度がそれを阻んでいる。

私が所属していた事業所は穏やかな雰囲気の人が多かった。晴れた日のお昼休憩にはスポーツを通して他部署の人との交流をすることもあった。仕事に対する熱量は人それぞれである。また、ワークライフバランスを取れる雰囲気はあった。

規則や規範に厳しく、しっかりと物事に取り組む。石橋をたたてい渡るというような働き方で、スピード感はあまりないが、リスクもないため、安定が好みの人には良い会社な気がする。少しずつ昔のやり方から脱却しようとしている最中。ただ、現場は昔のやり方を露骨に守ろうとする保守的な人が多い。

などの意見が寄せられていました。

三菱ケミカルは、三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンの３社が合併してできた会社のため、部署や事業部によって文化が大きく異なるようです。

ただ、全社的には組織の三菱といわれる通り、周囲と協力しながら仕事を進めていく文化があるようです。

また、大企業の性質を強く引き継いでおり、年功序列である点、コンプライアンス重視のためスピード感を持って仕事をするのが難しい点、安定志向で穏やかな社員が多い点などはどこの部署でも見受けられるようです。

コンプライアンス重視という点に紐づいて、安全やコンプライアンスに関する教育は徹底して行われているようです。

三菱ケミカルの働きがい

オープンワークの口コミによると

操業プラントに関わる検討では、コストメリットが数百～数千万円、特に効果の大きいものは数億円のテーマがあるため、それだけ大きな貢献ができることに働きがいを感じる。また、素材産業として社会を底支えしていることは事実であり、その観点からも充実感がある。

言えば何でもやらせてくれる。上司によるかもしれないが、しっかり説明さえすれば提案を却下されることはまずない。私は研究開発職だが、その職種を超えていろいろ経験できている。

部署によるがチャレンジができる環境ではなく、法令遵守を厳守することに重きを置き、通常の業務ルーティンを抜けなく実施するために日常業務に追われている。専門性の技術は日常業務を通すことにより磨かれてくるが、あまり日常業務でやりがい、達成感は感じられない。

担当を任された業界に対してどのように売り上げを伸ばしていくか等の戦略は自身で考え実践していたためかなりの裁量権があったように感じる。上司も半期ごとに面談を行い、相談に乗ってくれていたため、働きがいがあった。

幅広い産業とのつながりがあり、社会インフラを支えていることが働きがいに繋がっています。そして感染症が広まった昨今においては、自分の会社の製品が医療現場などで利用されていることについてとても誇りに感じます。

などの意見が寄せられていました。

三菱ケミカルは、社会インフラを支える素材を数多く取り扱っているため、自身の業務が社会を支えていることにやりがいを感じる社員は少なくありません。

また、業務規模の大きい責任ある仕事を若手でも任せてもらえる環境があるようです。自分で考えて提案したり行動を起こすことで周りがサポートしてくれます。

そのほか、部署や上司によってはやりたいことに挑戦できる環境があるようです。

ただ、部署によってはルーティンワークに慣れてしまうとやりがいや働きがいを感じなくなってしまうことがあるようです。

三菱ケミカルの平均年収はどのくらい？

三菱ケミカルの2020年度有価証券報告書によると三菱ケミカルの平均年収は約1011万円であることが分かりました。

dodaによるとメーカー業界の平均年収が約453万円であるため、三菱ケミカルはメーカー業界平均と比較して約2.5倍と非常に高い給与水準であると言えます。

ちなみに、メーカー業界の中でも化学メーカーだけの平均年収は約464万円で、化学メーカー単体の平均年収と比較しても三菱ケミカルの平均年収は高水準であることが分かります。

また、三菱ケミカルの平均年齢は45.6歳で平均勤続年数は17.6年です。ちなみに、労働政策研究・研修機構によると、日本の平均勤続年数は12.4年であるため三菱ケミカルは勤続年数が長い企業であることがうかがえます。

これは、三菱ケミカルが長年勤めることで安定して高水準の給与をもらえることが理由だと考えられます。

年齢別の平均年収

2021年９月時点でのオープンワークによると、年齢別の年収は以下の通りです。

※口コミから算出した金額となり、実際とは異なることもありますのであくまでも参考程度にご覧ください。また、口コミに掲載されている年齢のみこちらには掲載していますので、全ての年齢を網羅しているわけではありません。

三菱ケミカルでは大きな年収アップは見込めませんが、年齢や勤続年数と共に少しずつ年収が上がると考えられます。35歳では年収1000万円近くを稼ぐ人が出始め、40歳手前になると年収1000万円を超える社員が増えてきます。また、50歳になると平均年収で1000万円をこえていきます。

三菱ケミカルは年功序列の文化があるため、50歳前後になると多くの社員が年収1000万円を超えることができるようです。

近年は年功序列から実力主義の評価制度に変更されたようですので、長年勤めるだけでは高い給与はもらえないかもしれません。

職種別の平均年収

2021年９月時点でのオープンワークの口コミを参考に職種別の平均年収を算出すると、以下の通りです。

※口コミから算出した金額となり、実際とは異なることもありますのであくまでも参考程度にご覧ください。また、口コミに掲載されている職種のみこちらには掲載していますので、全ての職種を網羅しているわけではありません。

三菱ケミカルの職種別年収では、技術職、研究開発職の順に平均年収が高いことが分かりました。一方で、オペレーター、生産技術職は今回比較した職種の中では最も低い平均年収でした。

競合との平均年収比較

三菱ケミカルと同じ化学メーカー業界の競合である、住友化学、信越化学工業、三井化学、日本ペイントホールディングス、日本酸素ホールディングス、東ソー、旭化成、DIC、日東電工、カネカ、エア・ウォーター、東レと平均年収を比較してみました。

各社ともに2020年度の有価証券報告書を参考に年収を比較してみました。

三菱ケミカルは今回比較した13の企業の中では最も高い平均年収であることが分かりました。

dodaの調査によると日本の平均年収は約409万円であるため、日本の平均年収と比較すると三菱ケミカルを始め、今回比較した企業の平均年収は高水準です。

ただ、各会社毎に事業規模や収益性、給与制度などが異なるため、あくまでも参考程度にご覧ください。

ボーナス・評価制度

三菱ケミカルの公式ホームページによると、三菱ケミカルでは年に１回ボーナスが支給されるようです。ボーナスの額は、前年度の業績によって変動するようです。

社員の口コミでは、ボーナスの額は基本給の２～５カ月程度が相場のようです。

三菱ケミカルでは年功序列の文化があるため、30代半ばで管理職に昇格するまでは同期と横並びでの昇給昇進が基本のようです。36歳前後で課長昇格試験があり、ここで初めてふるい落としが発生します。

また、評価制度は目標管理制度を取り入れているため、年度初めの目標をどれだけ達成できたかで個人の評価が決まります。

ただ、評価は基本的に真ん中の評価になることが多いほか、上司の好みによって変動すること、他の部署とのバランスで評価に調整が入ることは否めません。

三菱ケミカル社員による年収・給与制度への口コミ

三菱ケミカルの現社員・元社員から寄せられた年収に対する口コミをオープンワークを参考にご紹介します。

ポジティブな口コミ

人事制度改革で、従来よりもメリハリの効いた給与体系となった。より責任の大きな職務を与えられればその分だけより大きな給与が得られる。また、最近は評価もよりメリハリを効かせる方向になっていて、優秀な人間は年齢に関係なくどんどん引き上げられつつある。

福利厚生は非常に充実しており、留学や海外研修制度を利用する人も多い。海外研修制度は、希望すればほぼ確実に行かせてもらえる。その他の福利厚生は充実しているほうだと思う。

ネガティブな口コミ

基本的には年功序列、係長レベルまではほぼ自動的に昇格。年次の個人業績評価についても各評価レベルについて与える社員割合が全体として既に決まっており、ちょっとやそっと日頃の業務を頑張った程度では特に影響はなく普通評価となる。そして普通評価の社員がほぼ大部分を占める。

給与については新制度になって高くなる見込み。賞与は基本的に業績と連動して決まるが、業績は常に低いため賞与も低い。住宅や子供に対する手当は新制度になってがっつりとなくなった。

人事制度が変わり福利厚生が大幅に減額された。ジョブ型と形式上言っているが年功序列が大きく変わるとも思えない。単に経営が思わしくなくコストカットしたいだけと感じる。また、評価については基本上司の好き嫌いによる。

三菱ケミカルの年収や給与制度に関する口コミは賛否両論がありましたが、ややネガティブな意見が多いような印象を受けました、ネガティブな意見としては、「新制度になって福利厚生が大幅にカットされた」「評価については頑張っても頑張らなくて大きな差が出ない」「若手のうちは高い給与をもらうことはできない」などの意見がありました。

一方で、ポジティブな意見も一定数散見されました。「新制度になって実力で評価されるようになるため、今後に期待をしている」「給与水準としては同業他社よりはいいのではないか」などの意見が多く見られました。

三菱ケミカルでは、2021年度より人事制度を刷新し、年功序列型からジョブ型へと移行しました。そのため、実力によって評価される新制度ができたので、若手でも仕事のできる人は昇進昇格のスピードが以前よりも早まるかもしれません。

三菱ケミカルで働くメリットとは？

三菱ケミカルで働く２つのメリットについてご紹介します。

社会インフラを支える仕事ができる

三菱ケミカルは、総合化学メーカ―ということもあり、様々な製品を手掛けています。その製品の多くが、社会のいたるところで利用されているため、自社製品が多くの人に使われていることに誇らしさを覚える社員も多いです。

会社として様々な製品を手掛けていることもあり、各方面の企業との関わりがあります。全産業と繋がっているといっても過言ではないでしょう。

また、会社の規模が大きい分、プロジェクトの規模が大きいため社会への貢献も一段と強く感じるのではないでしょうか。

実力主義の評価体制へ移行する

三菱ケミカルは、2021年度より人事制度を大幅に変更し、年功序列型から実力主義型へと移行しました。

従来は、年功序列で実力があるなしに関わらず一律の昇進昇格が行われていましたが、今後は実力を正当に評される仕組みが整ってくるようです。

そのため、若手でも早いうちから管理職に登用される可能性も大いにあります。

ただ、福利厚生が大幅にカットされたことや年功序列ではなくなったことに対して昔から三菱ケミカルに所属している社員はやや不満を感じているようです。

三菱ケミカルで働く前に知っておくとよいこととは？

三菱ケミカルで働く前に知っておくとよい２つのネガティブな事項についてご紹介します。

トップダウンの企業体質がある

三菱ケミカルは、トップダウンの企業体質を保有しているため、やることが多く若手のうちから意見を発信することが難しく、やりたい仕事に挑戦がやや難しい環境です。

ボトムアップでの意見はあまり耳を傾けてくれないようですので、若手のうちから意見を発信するような働き方を目指している人は向いていないかもしれません。

上司の意見に反抗すると異動させられてしまう危険性があるので、若手のうちはおとなしく働ける人が評価されると考えられます。

コンプライアンス意識が高い

三菱ケミカルは化学メーカーということもあり、コンプライアンスや安全に対する意識が高く、経営層からの発信や教育の機会が非常に多いです。

安全に対する意識が高いことは会社としては良い印象を受けますが、従業員としてはやや働きにくさを感じてしまうことがあります。社内の承認プロセスが長く意思決定が遅いことや、コンプライアンスの意識が高すぎて業務に支障をきたす場面も一定あるようです。

スピード感を持って仕事をしたい人や、煩雑な社内承認プロセスにストレスをためてしまう人はあまり向いていないかもしれません。

三菱ケミカルに向いている人は？

三菱ケミカルに向いている人は以下の特徴がある人です。あくまでも考察ですので、転職の参考程度にしてください。

1. 穏やかな性格で安定志向のある人
2. 言われた仕事をきちんとこなせる人
3. 細かいことに気を遣える人
4. ゆっくり時間をかけて成長したい人
5. 業界最大手で働きたい人
6. 事業基盤が安定している会社に勤めたい人

三菱ケミカルに転職するには？

三菱ケミカルへの転職は簡単ではありません。三菱ケミカルへの転職を成功させたいのであれば、転職エージェントの利用をおすすめします。

転職エージェントでは、実績の豊富なキャリアアドバイザーが内定まで手厚くサポートしてくれます。面接対策などの選考対策も行ってくれます。

また、転職エージェントだけの非公開求人をご紹介することも可能です。あなたの希望に合った求人が低倍率で見つかることもあります。

転職エージェントは求人の数や対策の手厚さなどの質が異なるため、複数の転職エージェントを活用しながら転職活動を行うことをおすすめします。