平均年収は658万円!日本発の世界的化粧品メーカー資生堂の年収について解説!
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平均年収は658万円!日本発の世界的化粧品メーカー資生堂の年収について解説!

企業研究

2022.01.17

本記事では、日本初の世界的化粧品メーカーである資生堂の平均年収や資生堂の評判などについて解説していきます。

資生堂ってどんな会社?

資生堂は連結売上高約9200億円、連結従業員数約39000人を誇り、1872年創業の歴史ある日本最大規模の化粧品メーカーです。

資生堂の経営理念は「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(ビューティーイノベーションでよりよい世界を)」というものです。

この経営理念のもと、関係会社78社とともに海外にも事業を展開しています。現在は中国と欧米の売上が日本の売上よりも多く、海外の売上比率は実に60%にものぼります。

この売上比率からお分かりいただける通り、資生堂の製品は海外でも認められており、世界のビューティー企業の売上順位ではトップ5入り、日本・アジア発のビューティー企業の売上ではトップを飾っています。

また、資生堂の管理職比率は57.5%と女性の活躍する環境が整っているのも特質すべき点です。

資生堂の事業内容

資生堂の公式ホームページによると、スキンケア、メイクアップ、フレグランスなどの「化粧品」を中心とした事業展開を行いながらも、そのほか「レストラン事業」「教育・保育事業」など幅広く展開しているようです。資生堂の各事業の概要は以下の通りです。

事業セグメント内容ブランド例
化粧品事業プレステージ:デパートや化粧品専門店などでカウンセリングを通じて販売している、 高価格帯化粧品。SHISEIDO、NARS、LAURA MERCIER
フレグランス:著名なデザイナーとのコラボレーションによる、高価格帯フレグランスを取り扱う。DOLCE&GABBANA、ISSEY MIYAKE
コスメティック:ドラッグストアや量販店を中心に、お客さまに自由に選んでいただく中低価格帯化粧品市場、ブランド、チャネルの特性に応じてカウンセリングも行う。ELIXIR、ANESSA、MAQUillAG、HAKU
パーソナルケア:低価格帯のスキンケア商品、シャンプーなどのヘアケア、 ボディケア商品などをドラッグストアや量販店を中心に展開。専科、TSUBAKI
プロフェッショナル:ヘアサロン向けのヘアケアやスタイリング商品、ヘアカラー剤、パーマ剤などを取り扱う。SHISEIDO PROFESSIONAL
レストラン事業株式会社資生堂パーラーを通じたレストラン事業やフーズ事業を展開。
美容室事業開業当初から”美しく、豊かに”と願うお客さまとともに”その方にしかない輝き”を発見し、磨いていく”場”として美容室事業を展開。
教育事業美容分野人材の育成を狙いに、資生堂の美容人材や美容法などの資産を生かし、プロ向けヘアメーキャップ育成専門学校であるSABFAや、学校法人資生堂学園の運営、サポートを実施。
保育事業事業所内保育所の運営サポートや独自の保育プログラム開発。

資生堂の労働環境

資生堂の労働環境について、社風と働きがいの観点から解説していきます。

資生堂の社風

オープンワークの口コミによると、

伝統的な日本企業らしさとグローバルな体制を併せ持っている。組織が大きいため、カルチャーは部門により異なる。ドメスティックな部門は日本企業的な側面が強いが、本社部門などは英語が公用語化されて外国人社員も在籍している。
やる気がある人が評価される体制へと変化していっている。また、反対に大企業に入って安心し、成長しない人ややる気がない人にとっては居づらい環境となりつつある。だが、居づらいからといってリストラされることがなく、やる気がある人にとっては少し気になるかもしれません。
チームワークを重視している会社です。また、世界の変化や状況などをつかんで、グローバル的な視点から対応策を常に考えているイメージです。コンフォートゾーンから出てチャレンジしていく雰囲気が濃いです。
歴史と実績があるブランドなので、それを誇りに思い安心して働ける企業である一方で、最近は外資系の風土も着実の高まりつつあるので、今は会社の改革真っ只中という印象。特にマーケティング部署は外資色が強い。外資系ブランドやほかのメーカーで既に経験があり、高いレベルの専門性を持った経験者が回している。

などの意見が寄せられていました。

資生堂は、外資系と内資系の両方の文化を持ち合わせている会社です。近年、中途採用社員の比率が増加したことに伴い、本社部門を中心に以前のような日系企業の文化が崩れ始めているようです。

とはいえ、愛社精神のある社員は未だ多くおり、日本人が中心の部門においては日系企業の文化を踏襲しています。

ですので、配属される部門によって文化が大きく異なるため、入社後に配属されるかもしれない部門がどのような特徴を有する部門なのか事前に調べることをおすすめします。

また、女性向けブランドを中心に展開していることもあり、女性社員の比率が多いことも資生堂の特徴です。

資生堂の働きがい

オープンワークの口コミによると

裁量は若い年次からかなり与えられるため、やる気のある社員にとっては働きがいのある環境だと思われる。しかし、全社的な方針が知らないところで都度変化したりすることもあるため、熱量高く取り組んだことが実行に移せないといったことも時折ある。
多くのお客様に使っていただいている製品を作っているということに働きがいを感じました。また残業代もしっかり全額出ますので金銭面的にも働きがいがありました。
世界で愛される素晴らしいブランドをたくさん抱えているので、それに携われるといった点で大変やりがいはあります。実際に世の中の役に立っている実感を肌で感じながら働くことができる。
やることのスケールが一つ一つ大きく、華やかな会社なので、その一員である誇りは常にあり、モチベーションに繋がります。

などの意見が寄せられていました。

資生堂は、日本だけでなく世界中にユーザーを抱えるブランドを数多く手がけていることもあり、自社製品が市場に流通し多くの生活者が使用していることにやりがいを感じる社員は多いようです。

また、社長が変わってからは自分のやりたいことに挑戦しやすい雰囲気が出始めているようで、若手でも裁量を持って仕事に取り組むことができるようです。

資生堂の平均年収はどのくらい?

資生堂の2020年度有価証券報告書によると資生堂の平均年収は約658万円であることが分かりました。

dodaによるとメーカー業界の平均年収が約453万円であるため、資生堂はメーカー業界平均と比較して約1.5倍と非常に高い給与水準であると言えます。

ちなみに、メーカー業界の中でも食品・飲料・化粧品メーカーだけの平均年収は約410万円で、食品・飲料・化粧品メーカー単体の平均年収と比較しても資生堂の平均年収は高水準であることが分かります。

また、資生堂の平均年齢は38.8歳で平均勤続年数は11.3年です。ちなみに、労働政策研究・研修機構によると、日本の平均勤続年数は12.4年であるため資生堂は平均的な勤続年数の企業であることがうかがえます。

年齢別の平均年収

2021年9月時点でのオープンワークによると、年齢別の年収は以下の通りです。

※口コミから算出した金額となり、実際とは異なることもありますのであくまでも参考程度にご覧ください。また、口コミに掲載されている年齢のみこちらには掲載していますので、全ての年齢を網羅しているわけではありません。

年齢平均年収想定年収範囲
25歳458万円306万円~685万円
30歳569万円380万円~852万円
35歳644万円430万円~964万円
40歳707万円472万円~1059万円
45歳795万円531万円~1190万円

資生堂は大きな年収アップは見込めませんが、年齢や勤続年数と共に少しずつ年収が上がると考えられます。35歳では年収1000万円近くを稼ぐ人が出始め、40歳手前になると年収1000万円を超える社員が増えてきます。

資生堂は年功序列が基本ですが、近年は評価体制が変わり、実力ある社員が評価されるような仕組みが整いつつあるようです。

職種別の平均年収

2021年9月時点でのLighthouseの口コミを参考に職種別の平均年収を算出すると、以下の通りです。

※口コミから算出した金額となり、実際とは異なることもありますのであくまでも参考程度にご覧ください。また、口コミに掲載されている職種のみこちらには掲載していますので、全ての職種を網羅しているわけではありません。

職種平均年収
営業系450万円
企画・事務・管理系857万円
販売・サービス系376万円
クリエイティブ系782万円
ITエンジニア875万円
医薬・化学・素材・食品系専門職631万円

資生堂の職種別年収では、ITエンジニア職、企画・事務・管理系の職種の順に平均年収が高いことが分かりました。

一方で、営業職、販売・サービス系の職種は今回比較した職種の中では最も低い平均年収でした。

競合との平均年収比較

資生堂と同じ化粧品メーカー業界の競合であるP&Gジャパン、花王、コーセー、マンダム、ユニリーバ、ポーラ・オルビスホールディングス、日本ロレアル、ファンケル、ノエビアホールディングス、DHCと平均年収を比較してみました。

花王、コーセー、マンダム、ポーラ・オルビスホールディングス、ファンケル、ノエビアホールディングスは2020年度の有価証券報告書を参考に、P&Gジャパン、ユニリーバ、日本ロレアル、DHCはオープンワークの情報を参考に年収を比較してみました。

企業名平均年収
P&Gジャパン828万円 ※80名の口コミ回答者の平均値
花王823万円
コーセー818万円
マンダム813万円
ユニリーバ416万円 ※15名の口コミ回答者の平均値
ポーラ・オルビスホールディングス774万円
資生堂658万円
日本ロレアル622万円 ※91名の口コミ回答者の平均値
ファンケル572万円
ノエビアホールディングス554万円
DHC416万円 ※91名の口コミ回答者の平均値

資生堂は今回比較した11の企業の中では7番目に高い平均年収であることが分かりました。

dodaの調査によると日本の平均年収は約409万円であるため、日本の平均年収と比較すると資生堂を始め、今回比較した企業の平均年収は高水準です。

ただ、各会社毎に事業規模や収益性、給与制度などが異なるため、あくまでも参考程度にご覧ください。

ボーナス・評価制度

資生堂の採用ホームページによると、資生堂では年に3回ボーナスが支給されるようです。3回のボーナスのうち、1回は前年度の会社の業績によって変動するようです。そのため、年間で支給されるボーナスの合計額は3ヶ月~6ヶ月分と業績によって変動します。

また、昇給は年に1回あります。

また、評価制度についても、評価の仕組みはあるものの形骸化しているようで、同年代と足並みをそろえて昇進昇格することが多いようです。

それ故に、頑張っても頑張らなくて評価が変わらないのでモチベーション維持が難しいようです。

ただ、近年では仕事の責任や難易度によって評価が決まるようになり、実力のある人が正当に評価されるようになってきています。

資生堂社員による年収・給与制度への口コミ

資生堂の現社員・元社員から寄せられた年収に対する口コミをオープンワークを参考にご紹介します。

ポジティブな口コミ

賞与の割合が非常に大きい。2年目でも130万円くらいもらえる。残業代も申請した分もらえるので、特に不満はなった。住宅手当も充実しており、年間70万程補助される。
一年目からボーナスももらえること、有給休暇取得が100%を求められること、住宅手当や通勤手当が潤沢にある、住宅ローンに対して非常にサポートがある。特に研究員は年収が一番高く大切にされることが多い。

ネガティブな口コミ

業務難易度に応じた給与制度へ移行したものの、全体としてはこれまでの年功序列が変わっていない印象。年収総額に占める賞与の比率が非常に高く、月当たりの手取り額は決して多いとは言えない。
頑張って成果を出したとしても、大して成果を上げていない人と評価が大きく変わることがないので全体的にモチベーションが低下していると思います。
評価制度が毎年頻繁に変わる。また際立って1人が優秀な評価をもらう場面は少ない。どちらかというと足並み揃えようという印象。人によっては若くして管理職まで昇進する人がいるが、それでも40手前までは担当者の人達がほとんど。
美容部員は配属される店舗によって全く基本給が違います。大型店や売り上げがいい繁華街にある店舗ならば、新卒で約20~23万前後の額面だったと思います。配属店舗は希望できないため、美容部員は給与に差が出やすい職種といえます。

資生堂の年収や給与制度に関する口コミは賛否両論がありました。ネガティブな意見としては、「年功序列の文化があり、頑張って成果を上げても給与に差が出ないのでモチベーションに繋がらない」「評価については上司との関係性が上手く構築できないと理不尽なものになることもある」「ボーナスの比率が高いので、業績が悪化した際には不安」などの意見が見られました。

また、美容部員は基本給が他の職種と比較して低いことに加え、高い評価を受けるのは相当努力しなければ難しいようです。

そのほか、地域によって基本給が違うため同じ仕事でも配属次第では給与に差が出てしまうことには留意が必要です。

一方で、ポジティブな意見も一定数散見されました。「化粧品メーカーの中では比較的高い給与水準だと思う」「住宅手当などの福利厚生が充実している」「業績が良ければボーナスの水準が非常に高い」などの意見が散見されました。

資生堂で年収1000万円を稼ぐには、マネージャーになる必要がありますが、マネージャーになるためには外部研修に参加するなどの条件があるようで、実力だけでマネージャーに昇格できるわけではないようです。

資生堂で働くメリットとは?

資生堂で働く2つのメリットについてご紹介します。

女性の働きやすい環境が整っている

資生堂は、女性社員の比率が高いこともあり、女性が働きやすい環境が整っているようです。産休・育休が取得しやすく、出産後は同じ部署で復職する社員が多いようです。ちなみに、復職率はほぼ100%のようです。

ママ社員が多いこともあり、周囲の理解は得やすく時短勤務に協力的で、子供が体調を崩した際の看護休暇を取得することも可能です。

また、女性管理職の比率も一般企業と比較すると高水準であるため、性別問わず出世するチャンスがあります。

世界的に有名なブランドに携わることができる

資生堂は、世界でも愛されるブランドを数多く取り揃えているため、日本のみならず世界に影響を与えることができます。

消費者からの反応もSNSや街頭で直接目にすることができるため、資生堂が好きな人にとっては働きがいのある環境ではないでしょうか。

資生堂で働く前に知っておくとよいこととは?

資生堂で働く前に知っておくとよい3つのネガティブな事項についてご紹介します。

ボーナスの割合が大きい

資生堂は年収に対するボーナスの割合が非常に大きいです。業績の良い時は年収が高まるのでボーナスの比率が高くても不満を持つ社員は少ないですが、業績が悪い時には、ボーナスが減額になったり、ボーナスがカットされたりするため、給与の安定性が高いとは言えません。

昨今の感染症で業績が悪化した際には、年3回のうち業績連動で支給されるボーナス1回分がカットされたようです。

評価に差が出にくい

資生堂は、年功序列の文化があるため同期や同年代の社員との評価に大きな差が生れません。どんなに頑張って成果を出しても同期と給与に差が生まれないため、モチベーションが維持できない人も多いようです。

また、上司の恣意的な評価も昇給やボーナス額に影響しているようですので、上司との関係性が大事になってきます。

近年では、業務難易度に合わせた評価体制に移行しているようですが、まだ未整備の部分が多く、しばらくは年功序列の評価が続くかもしれません。

部署によっては外資系の雰囲気が強い

資生堂は、日系企業のイメージを持って入社するとギャップを感じるかもしれません。というのも、社長が交代してから資生堂は外資系の文化が醸成され始めており、本社部門では英語が公用語になったり、外資系で経験を積んだ中途社員が増えたりと外資系の文化へと徐々に変化しています。

そのため、本社部門を中心に日系企業とは少し違う文化が流れているということを念頭に置く必要があります。

資生堂に向いている人は?

資生堂に向いている人は以下の特徴がある人です。あくまでも考察ですので、転職の参考程度にしてください。

  1. 安定した仕事につきたい人
  2. 外資系の雰囲気がある日系企業で働きたい人
  3. 資生堂ブランドが好きな人
  4. 出産後も同じ会社で働きたい人
  5. 消費者から感謝される仕事がしたい人

資生堂に転職するには?

資生堂への転職は簡単ではありません。資生堂への転職を成功させたいのであれば、転職エージェントの利用をおすすめします。

転職エージェントでは、実績の豊富なキャリアアドバイザーが内定まで手厚くサポートしてくれます。面接対策などの選考対策も行ってくれます。

また、転職エージェントだけの非公開求人をご紹介することも可能です。あなたの希望に合った求人が低倍率で見つかることもあります。

転職エージェントは求人の数や対策の手厚さなどの質が異なるため、複数の転職エージェントを活用しながら転職活動を行うことをおすすめします。

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